LE GARAGE ブログ

クルマにまつわるアレコレや最近気になることなど、ゆるりと語ります。

2021.10.05

『重なるふたつのトーン』

Photo: Sean KLINGELHOEFER/Havas

自動車に限りませんが、かつての名作が復刻されると聞くと、心の中で期待と不安が入り混じります。そんな気持ち、皆さんもありませんか?だから同じ名前で甦った現代版のアルピーヌA110にも、実車を見るまではそんなふたつの気持ちがありました。

『重なるふたつのトーン』

ところが、2019年の9月にル・ガラージュで新旧のA110を並べたとき、2台を交互に眺めて、新しい方には乗せてもいただいて、思い出したのは、青くて、小さくて、ピュアなフレンチスポーツカーへの憧れでした。心配は杞憂に終わり、かつてのA110に感じていたような魅力を新しいA110にも感じていました。おかしな言い方ですが、「あ、ちゃんとアルピーヌらしい」と。

そのアルピーヌが先ごろ、「A110S ビトン リミテ」という特別仕様のモデルを発表しました。名前の意味を順に追っていくと、ベースとなったのはA110のパワーを292psまで上げた高性能版のA110S。「ビトン」はツートーンを意味するフランス語で、ボディとルーフが塗り分けられています。「リミテ」はリミテッドという意味で、日本限定24台ということ。地域限定の特別仕様が作られるのは日本が世界初だそうです。

それにしても、ビトンもリミテもフランス語にしてしまうこだわり、素敵ですよね。「A110S ツートーン リミテッド」ではエスプリを表しきれません。

ビトンの塗り分けには3つの組み合わせがあります。

『重なるふたつのトーン』

ブルー アビス M / ルーフ:グリ トネール M(906万円)

『重なるふたつのトーン』

ブラン イリゼ M / ルーフ:ノワール プロフォン M(916万円)

『重なるふたつのトーン』

ブルー アルピーヌ M / ルーフ:ノワール プロフォン M(916万円)

グレーやブラックに塗り分けられたルーフは、ただでさえ小柄な車体をさらに低くみせて、引き締まった印象です。コンセプトは、アルピーヌF1のドライバーがサーキット周辺の移動で使用するトラックサイドカー。さらにスポーティに、それでいてエレガントに仕上がっています。こうしたふたつのイメージの重なりから生まれるコントラストがアルピーヌの魅力かも、なんてことまで、ビトンのA110Sから想像してしまいます。

『重なるふたつのトーン』

例えば、60年代のA110をモチーフにしたレトロさと、現代のA110としてのモダーンさを兼ね備えたデザインのビトン、だったり。

『重なるふたつのトーン』

Photo:DPPI

世界最高峰のモータースポーツ、F1とル・マンの両方に参戦していながら、パリの街を流す姿も似合うブランド・イメージのビトン、だったり。

エンジンがドライバーの後ろにある、ミドシップというレーシングカーのような設計にもかかわらず、乗ってみるととても運転しやすくて、軽快に走って、誰もが楽しめるスポーツカーに仕上がっている、設計のビトンだったり。

一見すると正反対の事柄が重なり合って、不思議とバランスして成立している。そんなところに惹かれているのかもしれません。だからビトンのA110Sは、アルピーヌらしさが溢れたカラーリング、とも言えます。きっと。

『重なるふたつのトーン』

いつかこのA110S ビトン リミテを、ル・ガラージュに展示できるといいなと思っています。

『重なるふたつのトーン』

どこがリミテ=限定仕様かというと、エクステリアではツートーンの専用ボディカラーに合わせてブリリアントブラックの18インチ・ホイールが足元を引き締めています。ホイールの奥にのぞく赤いブレーキキャリパーとリアピラーのトリコロール・エンブレムがアクセントですね。

『重なるふたつのトーン』

トリコロールのエンブレムは室内のドアトリムにも付いて、そのインテリアはブルーのステッチで演出されています。シートはサベルト製のモノコック・バケットシート。ステアリングのリムの頂点にもブルーのステッチが入っていて、ここでもスポーティとエレガントが演出される徹底ぶりです。

『重なるふたつのトーン』

レーシングスーツを着ても、ジャケットを羽織っても似合ってしまう、ビトンのアルピーヌ。写真の創業者、ジャン・レデレさんのようなA110S ビトン リミテの実物を早く見てみたいですね。そしてル・ガラージュに飾りたい!
パリの街と同じくらい、六本木のAXISビルも似合うと思います。贔屓目かもしれませんが。

https://www.alpinecars.jp/model/a110s-biton-limitee?utm_source=mailmagazine&utm_medium=legarage&utm_content=link&utm_campaign=alpine202110

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