300SLRは1954年のF1世界選手権に登場したF1マシン、W196をベースにして、スポーツカーに改装したモデルです。

競技種目の違いによる仕様変更点はありますが、シャーシやブレーキ、サスペンションといった基本構造は共通しています。

車名の"300"は3リッターエンジン、"SLR"はドイツ語でSport, Leicht, Rennwagen（スポーツ・軽量・レーシングカー）を現します。1〜10号車（9号車は欠番）の計9台が製作され、メルセデス・ベンツのワークスチームのみが使用して、1〜6、10号車は屋根無しのオープンタイプで、1、2、10号車が開発・練習用、3〜6号車がレース用として使用されました。

7、8号車は屋根付きのクーペタイプでレースには出走しませんでした。